今年は6月恒例の『隠岐の島ウルトラマラソン』が通常開催される。
コロナウイルスの影響で、2020年と2021年は延期、そして2022年は規模を縮小しての開催だった。
そして、2023年の6月18日は3年振りに待望の通常開催。
ワタクシ天パ、今年は不参加ながら、過去に3年連続で隠岐の島ウルトラマラソンに参加しております。
京都市民のワタクシ天パがなぜ、遠い隠岐の島まで遠征して3年連続で走ったのか?を解説したい。
今年初めて走るランナーさん、または今年はエントリーしてないけど、今後走ってみたいとお考えのランナーさんに、『隠岐の島ウルトラマラソン』を走るメリットとデメリットをどこよりも詳しく徹底解説。
隠岐の島ウルトラマラソンとは?
ワタクシ天パが3年連続で参加した100kmの部のスタートは午前5時。
制限時間は14時間30分。
つまり、5時にスタートして19時30分までに100kmを走れれば完走できる。
因みに、50kmの部は11時30分スタートで同じく19時30分が制限時間(ゴールは同じ)。
午前5時スタートだから当然、前日に空路か水路で隠岐の島に上陸しておいて、宿からスタート地点に向かい、ゴール後も宿に帰って翌日に隠岐の島を後にする、2泊3日での参加が一般的である。
毎年、川内優輝選手と、川内鮮輝選手が兄弟で50kmの部で参加されている。
川内兄弟のお父様が隠岐の島出身なんだとか。
ワタクシ天パの参加履歴
2017年
サブ4を達成したらウルトラマラソンに挑戦したい。
そう考えていた2016年。
11月の福知山マラソンでネットタイムでサブ4を達成。
更に、12月の奈良マラソンでグロスタイムでサブ4を達成。
満を持して評判の良い隠岐の島ウルトラマラソンへの挑戦を決めた。
人生初の42.195km越えにつき、目標はもちろん完走。
結果は13:50:47で見事完走。

2018年
2年連続2回目の参加となった2018年。
目標は1年目には達成できなかった、『川内優輝選手に抜かれる』こと。
ん?『川内優輝選手に抜かれる』??
気になる詳細は後述しよう。
結果は目標を見事達成して、前年より1時間以上タイムを伸ばして12:38:51で完走。

2019年
3年連続3回目の参加となった2019年。
この年の目標は『川内優輝選手に抜かれる』、その上でウルトラマラソンのベストタイム更新。
結果は川内優輝選手に抜かれた上でベストタイム12:19:43で完走。

そして、4年連続4回目の参加を誓っていたのだが、翌年からコロナ禍となる…
隠岐の島ウルトラマラソンの魅力
魅力①テーマソング
隠岐の島ウルトラマラソンに初参加する上で、是非聞いておいてほしいのが、おじさんバンド『せな』が歌うテーマソング『隠岐の島shima-shima』。
隠岐の島ウルトラマラソンはリピーターが多いから、大半の(?)ランナーさんが口ずさめる程の人気具合である。
因みに、ワタクシ天パは大会前日の受付会場にて自主制作のCDを購入済み。

大会用に作られたと思われる歌ばかりで、『乗ってたまるか収容バスなんて~♪』など、ランナー心理に超刺さる歌詞の『ガッツポーズ』も抑えておいた方がいいだろう。
収容バスとはリタイアしたランナーさんが回収される、絶対に乗りたくないバスのこと。
大会当日はこのバンド『せな』が、沿道で路上ライブを行ってくれて、ランナーさんに元気を届けてくれる。
魅力②前夜祭が盛り上がる
お酒や牡蠣も振舞われる前夜祭は、無料で参加できる。
※最後に参加した2019年は牡蠣が無かった
上記のテーマソングを歌う『せな』の生ライブが行われ、毎年大盛り上がり。
川内優輝選手のトークショー?もあって、ランナーにはたまらない。
魅力③徹底的にランナー目線の運営
隠岐の島ウルトラマラソンの運営はとにかくランナー目線。
ゴール後のアイシング
100km走った後のゴール会場に、アイシングプールが用意されている。
空気で膨らませるタイプの簡易プールに冷水。
しかも、マメに大量の氷を投入してくれる。

疲れた脚が少しリフレッシュするぜ
ゴール会場の体育館にビニールシート
前日受付もゴール後の各種手続きも総合体育館。
受付時は土足厳禁なのだが、ゴール後は一転、ビニールシートがひかれていて、シューズのまま入館が可能で荷物や完走証を受け取れる。



100km走った直後にシューズを脱いだり履いたりするのはキツいから助かるぜ
ゴール後の循環バスにもビニールシート
100km走って汗だくのまま宿へ帰る事になるのだけれど、各宿への循環バスの座席にもビニールシートが引かれている。



シートを汗で汚す心配がないからヘロヘロの体をがっつりシートに預けれるぜ
循環バスの乗り口に階段
段差の大きいバスの乗り口に、木製のプチ階段をセットしてくれている。
これが思った以上にありがたい。



足が上がらんから段差が小さいと助かるぜ
魅力④応援がアツい
とにかく島全体でランナーを歓迎してくれてるのを感じずにはいられない場面がとても多い。
途切れる事がない沿道の応援も多くは島民の方であろう。
エイドのボランティアさんも元気をくれる声を常に頂ける。
魅力⑤川内優輝選手に抜かれる
市民ランナーが、レースで川内優輝選手に『抜かれる』なんて事は普通に考えてあり得ない。
だって川内選手より前を走るなんて事が絶対に無い訳だから。
ところが、隠岐の島ウルトラマラソンではコレがあり得るのである。
川内選手は毎年50kmの部を走ってる。
そして、この50kmの部のスタートは11時30分。
つまり、100kmの部のランナーが5時00分にスタートして、11時30分までに50km以上走ってれば、川内選手より前に位置する事になる。
㌔7:48ペースで50kmの計算である。
実際、ワタクシ天パは1年目は駄目だったが、2年目と3年目は川内選手に抜かされた!
とりわけ、3年目に至っては、たまたま、周りにランナーさんが皆無の独走状態からの川内選手だったから記憶に新しい。
タッ…
タッタッ…
タッタッタッ…
背後からの足音が次第に大きくなっていき、遂にその瞬間が!
テレビでよく見る川内選手が颯爽とワタクシ天パを追い抜いていった。



川内選手頑張れー!
抜かれ際に声を掛けると川内選手がシッカリと頷いて、そして凄いペースであっという間に走り去っていった。
『川内優輝選手に抜かれる』貴重な体験であった。
魅力⑥エイドステーションが充実
隠岐の島ウルトラマラソンのエイドステーションはとにかく充実している。
公式、私設、どちらもだ。
アップダウンの多いコースなのに、少し走ると公式なり施設なり、何かしらのエイドがあって水分補給に不自由することは少ない。
私設の有名どころで言えば焼肉エイド。
焼肉エイドでは毎年ビールも提供されており、グビグビやっている強者ランナーさんも。
もちろんワタクシ天パはそんな余裕はなく、ビールは完走後の楽しみにとっておいた。
荷物預けが出来る48kmのレストステーションではカレーやそうめん、おにぎりなど、多くのランナーさんの一番の楽しみである。
食べ過ぎて、予定以上に休憩時間を取ってしまうランナーさんも多いことだろう。
また、6月半ばでとても暑くなることが多い隠岐の島ウルトラマラソン。
公式エイドの多くではドリンクに氷が入っていて、とにかくキンキンに冷えてやがる。
砕けそうになるメンタルを幾度となくエイドステーションに救われる事間違いなし。
魅力⑦絶叫MCさゆりさん
100kmの部は5時00分スタートにつき、4時00くらいにはランナーさんがスタート地点に集合するのだけれど、その時間には“絶叫MC”の石原小百合さんがすでにマイクで喋りまくってます。
100km先のゴール地点でも石原小百合さんが喋りまくってます。
一人一人のゴールをとても丁寧に“絶叫中継”しておらる。
制限時間が14時間30分なんで、恐らく16時間くらいは喋り続けておられると思われます。
声がかすれたりする様子もなく、よく通る素敵な絶叫MCは大会を盛り上げる、欠かす事が出来ないピースとなっているのは間違いない。
隠岐の島ウルトラマラソンのデメリット
ここまで紹介した通り、とても魅力的な隠岐の島ウルトラマラソンだが、デメリットが無い訳ではない。
デメリット①宿が相部屋
上記の通り、日帰り参加は考えにくい隠岐の島ウルトラマラソン。
しかし、隠岐の島には宿泊施設が少ない。
そこに多くのランナーさんが押し寄せる事になる訳だから、当然『宿不足』の状況が生まれる。
その結果、多くのランナーさんが相部屋での宿泊が強いられる。
一人部屋も少しはあるけど、希望したとしても狭き門であり、ツアー会社のJTBさんの振り分けに委ねる事になる。
デメリット②アップダウンがヤバい
100kmのコースを全て街中で取るのは難しいため、ウルトラマラソンでは山道などがコースに入りがちではあるのだけれど、隠岐の島ウルトラマラソンのコースは特に厳しい。
実際に走ったワタクシ天パのログはコチラ↓





ほぼフラットが無いやん!
10時間を切るくらいの速いランナーさん以外なら、上手に歩きを入れる方がいいと思われるレベルのアップダウンである。
まとめ
少しのデメリットはあるものの、隠岐の島ウルトラマラソンはとにかく魅力的である。
興味のあるランナーさんは是非とも一度走ってみて欲しい。
そして、一度走ると、きっと貴方も“リピーター”になってしまう事だろう。
※全て、ワタクシ天パが参加した時の情報で、今後も同様とは限りません。